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この記事はこんな方におすすめです
- 長期投資をやっているけど、短期売買の利益が気になっている
- 半導体銘柄の値動きが気になっている
- 自分が考えた方針に自信がもてない
結論として、キオクシアの株を買う必要はありません。
少なくとも私はそうするつもりです。
今回の記事は、その個人的な見解と
歴史的に長期投資家が取ってきた目先の誘惑に耐える方法をお伝えします。
キオクシアという企業について
日本株は現在、毎日のように半導体銘柄の株価が上がっています。
その中でも特に話題なのが「キオクシア」という企業です。
簡単に説明すると
キオクシアは「AIインフラの中で最も供給が逼迫している部品の一つ=NANDフラッシュメモリ」
を作っている日本企業で、業績が想定外のペースで急拡大しています。
2024年に上場したこの企業は2年間で約30倍に成長し、次世代のNVIDIAとして注目を浴びています。
この動きが単なるテーマ株を越えているのでは?ということで、
個人投資家の間で日夜売買について議論がなされています。
それでも私は買わない
正直いって、キオクシアの株価の値動きをリアルタイムで追いかけていると
「買ったほうがいいのでは」という思いに駆られます。
圧倒的利益を出している企業が毎日どんどん株価が上がっている状況に
乗り遅れたくないという気持ちが出てきます。
単純にお金を増やすこと以上に、周囲の雰囲気が
「キオクシアを買う人」と「買わない人」
に分かれていると感じさせてくるのです。
それでも私は買いません。
理由は大きく4つあります。
理由1:半導体はそもそもボラティリティが大きい分野
まず、半導体という分野は元々リスクが大きい分野です。
上がる時はドカンと上がるし、下がる時は奈落の底まで下がります。
今回はキオクシアがたまたま上がっているだけで、いずれ必ず下がる時が来ます。
その時は明日かもしれないですし、数時間後かもしれません。
理由2:「売っている人」の存在が示すこと
投資の必勝法は「安く買って高く売る」ことです。
今は毎日のように株価が上がっていますが、
この背景には「売ろう」という人と「買おう」という人の綱引きが行われている
という実態があります。
つまり、これだけ株価が上がっているのに「売っている人」が確実に存在するのです。
彼らはどうして売っているのでしょうか?
一旦売ってその後またキオクシアを買うつもりでしょうか?
違うと私は思います。
「今の株価が高いから売る」そして「他の安い株を探す」ことにシフトしている可能性があるのです。
なぜなら投資の必勝法は
「安く買って高く売る」ことだからです。
「売っている人にはセンスがないからだ」と考えることもできますが、
現時点の株価が安いかどうかは誰にもわかりません。
明日には50%下落、つまり半値になっていることさえあり得るのが株式市場だからです。
現実として利益を得ているのは、これから買う人ではなく
昔安いときに仕込んで、今売って現金を手にしている人です。
本当に投資のセンスがある人というのは、上がってから買う人ではなく、上がる前から買っている人です。

そこに後から飛び乗ったら最後
二度と株価が上がらなかったという経験談を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
キオクシアで爆益!という煽りをしている人もたくさんいますが、SNSのインフルエンサーはこういった流れをエンタメとして消費し、注目を集めることでお金を稼いでいるので、株の売買と無関係なところでお金を稼いでいるし、むしろそっちがメインの場合も多々あるという事実は知っておいたほうがいいでしょう。
理由3:長期投資家にとって個別株は不要
また、本当にキオクシアの株価が現時点でも安く、これからも伸び続けたとしましょう。
それでもキオクシアを買う必要はありません。
そもそも私たち長期投資家は、個別株を買う意味を持ちません。
インデックスファンドの中にはキオクシアがすでに含まれていて、
株価上昇の恩恵を受けているからです。
代表的なのはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
通称オルカンです。
オルカンは2025年に連動指数にキオクシアが組み入れられているため
現在の株価高騰の恩恵をすでに受け取っています。

そしてここからが重要なのですが、いつか必ずくるキオクシアの暴落が起こった時
個別株投資家はそのまま暴落が直撃しますが、
インデックス投資信託の保有者は次の有力な株によって市場平均が押し上げられ、
さらなる利益を手に入れているのです
理由4:「いつ売るか」という出口問題
利益の多さでいうと、確かにキオクシアの株を買ったほうが利回りは高くなると思います。
ですが、では「いつ売るのか」が次の大きな問題になっていきます。
「売った後に値上がったら損した気分になるからもうちょっと持っていよう」
そして暴落まで売れない、というよくあるパターンにハマってしまうかもしれません。
またこの時点で、長期投資の視点ではなく、自然と短期投資の視点になってしまっていることも見逃せません。
大きな利益は感覚を鈍らせる
宝くじの高額当選者の話でよく言われるのが、その後の悲惨な末路です。
3億円なり5億円なりを当てた人が、その後破産に追い込まれたり、
不幸な目にあって、お金や命まで無くしたりしてしまう事例があります。
人は身の丈以上のお金を手に入れてしまうと、扱いきれずに破滅してしまうのです。
今キオクシアを握っている人は、その宝くじの当選者のようなもので
「得られたお金も短期的に使い切ってしまう」というリスクが実はあるのです。
歴史的に長期投資家が誘惑に耐えてきた方法
ここまで「買わない理由」を書いてきましたが、頭で理解していても感情は別物です。
実際、私自身もキオクシアの株価チャートを見ていると気持ちが揺れます。
長期投資家は皆、こうした誘惑とどう向き合ってきたのでしょうか。
歴史を振り返ると、いくつかの実践的な方法が見えてきます。
自分の方針を「紙に書いて」見えるところに置く
「賢明なる投資家」ベンジャミン・グレアム以来
著名な投資家がやってきたのは「投資方針を文書化する」ことです。
なぜそのファンドを買ったのか、いつ売るのか、何があっても売らないのか。
これを感情が高ぶる前に書いておくのがおすすめです。
人間の脳は、目の前で上がっている株価を見ると過去の判断を簡単に上書きしてしまいます。
だからこそ、冷静な時の自分に判断を委ねる仕組みが必要なのです。
現代版にするなら、スマホのメモ帳に残しておくのが有効でしょう。
チャートを見る回数を減らす
長期投資家ほど、株価を見る頻度が少ないという研究結果があります。
これは怠慢ではなく戦略です。
見れば見るほど売買したくなる、それが人間の脳の仕組みだからです。
キオクシアの話題が盛り上がっている今、これは特に重要です。
もしどうしても気になって見るとしても、全体チャートを見ることがおすすめです。
今がどれだけ値上がった状態なのか、似たような銘柄はどれだけ上下しているかを
実績データで確認できます。
「乗り遅れた」ではなく「すでに乗っている」と考える
インデックス投資家にとって、キオクシアの高騰は他人事ではありません。
すでに自分のポートフォリオの中で起きていることです。
「乗り遅れた」という感覚は、個別株という単位で物事を見ている時にだけ生まれます。
視点を市場全体に引き上げれば、自分はすでに勝者の側にいると気づけます。
「自分が買ったら下がる」ジンクスを思い出す
これは半分冗談ですが、半分本気です。
話題になってから飛び乗った株が、その瞬間が天井だった経験は多くの投資家にあります。
市場の最後の買い手になる確率を、過小評価しないほうがよいでしょう。

まとめ
キオクシアの株価上昇は事実ですし、これからも続くかもしれません。
しかし、長期投資家にとって重要なのは「目の前の機会を逃さないこと」ではなく
「目標を達成する20年後に後悔しないこと」です。
毎日チャートに一喜一憂する人生と、淡々と積み立てを続けて20年後に振り返る人生。
そして、その選択を支えてくれるのは、感情に流されないための小さな仕組みです。
もし私と同じ悩みや迷いを感じている時は、まずは自分の最初の目的を思い出してください。
※本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資は自己判断・自己責任でお願いします。

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