第6回 インデックスだけじゃつまらない? 個別株を試して後悔した話

投資入門

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前回は、口座を開設した翌月に暴落が来て、何もできないまま耐えた結果が正解だったという話をしました。今回はその後、私が調子に乗って失敗した話です。

インデックスで同じことができるなら、個別株でも……?

投資を始めてすぐの暴落が幸運にも短期で終わり、損切りも狼狽売りもせずに済んだ私ですが ここで調子に乗り始めます。

インデックスが長期で上がるなら、個別株でも同じ理論が使えるのでは?

焼肉代のつもりが、沼だった。

投資を始めて多少なりとも利益が出るとやりたくなるのが、周りへの自慢です。

「持ってるだけでお金が増える」「暴落に耐えた経験がある」

最初はインデックス投資の枠内でした。

iFreeNEXT FANG+インデックス(通称FANG+)は、アメリカの巨大テック企業に集中投資するハイリスクなファンドです。

「これを買うより個別で同じ企業の株を買ったほうがいい」と言われるくらい手数料が高いこともあります。 当時の私はこの言葉を、自分に都合よく解釈してしまいました。

「それなら全部買わなくてもいいってことかな」

私が目をつけたのは、当時破竹の勢いで株価を伸ばし、初期から株式を持っていた人はそれだけで大金持ちになれたと言われる、今やアメリカで一番大きな企業NVIDIAでした。

「自分が理解していないものに投資するな」

投資の神様ウォーレン・バフェットの言葉も、その時の自分には無意味でした。

「PCのグラフィックボードで有名な企業なのは知ってるし、お世話になってるから知ってる企業ってことでいいでしょ」

人間、都合のいい理屈を引き出そうと思えばいくらでも出せるものだと感心します。

友人に言いました。

「NVIDIAがめちゃくちゃ株価上がりやすくて、持ってたらすぐ二倍になるんだよ。AIに聞いても三年くらいで二倍になる可能性あるっていうし、数カ月持ってたら焼肉代くらいにはなると思う。奢ってやるから焼肉行こうぜ」

【悲報】株価予想、全然当たらない

大事なことなのでお伝えしておきたいのですが インデックス投資と個別株は求められるスキルが違うので、私の真似はしないことをおすすめします。 今回はそういう自責の念を込めた回なのです。

「高値づかみ」という言葉をご存知でしょうか。

「株価がすでにかなり上がった高い位置で買ってしまうこと」を指します。

あるいは「靴磨きの少年」

「世間で話題になっているモノというのはすでに値段が上がりきったものであり、すでにピークを過ぎていることがほとんどだ」ということを戒めた教訓です。

私の場合はまさにこの2つがドンピシャでした。

そこから決算のたびにNVIDIAの株価は下落し、数ヶ月で私の所持株は含み損マイナス25%を記録しました。

インデックス投資で暴落と言われる一般的なラインは約30%前後といわれているので、インデックス投資と個別株投資の差がよく分かるでしょう。

株価以外の損失も大事な要素です。 アメリカの市場は日本時間の夜中に開くので、夜な夜な企業の株価変動をチェックしてはガッカリする日々 SNSで囁かれる「AIバブルはもう終わり。もっと下がるよ」の声におびえる毎日。

当時何が理由でNVIDIAの株価が、決算の内容が良かったにも関わらず大きく下落を続けたのか。必死に調べましたが、わかりませんでした。

「決算が良くても株主の期待を上回れないと株価は下がる」という、もっともらしい言い訳が聞こえてくるばかり。

実は私は、未だに大きな利益や損失が確定しているときに「株を売る」という経験をしたことがありません。

またもや恐怖で動けなくなった私。 浅い知識の中でもがいていましたが「インデックスと個別株は全然違う」と感じるには余りある状況でした。

個別株は企業倒産により価値がなくなる可能性も大いにあるので、利益の出ている大企業だったことは唯一の救いだったでしょうか。

記事執筆時の2026年4月20日現在、株価は私が買ったときとほぼ同じ値段まで回復しています。 しかし、それもイラン情勢と合わせて毎日塗り替わっていく儚いもの。 今後どうなるかは、神のみぞ知る――。

仕事が変わって、気づいたこと

インデックスの積立投資には慣れたものの、個別株で損失を出している間に 私は転職していました。

仕事に打ち込む中で、ふと思いました。 「株価の動きはどうにもならない。でも仕事は、自分が頑張れば成果が出る」

流れていく時間のなかでNVIDIAの株価はわずかに上向き、そして積立設定だけして放置していたS&P500とオルカンはさらに成長していたのでした。

結局、インデックスが最強だった理由

インデックス投資は、何も考えなくていい。退屈な投資だと言われます。

そしてそんな退屈な投資こそが「良い投資」と呼ばれています。

売るタイミングを探さなくていい。市場の動きを毎日チェックしなくていい。

個別株を経験してはじめて、その「退屈な投資」がどれだけ価値のあることか、わかりました。

個別株もいつか売るときが来るでしょう。

半導体やAIはまだまだ可能性がある分野なので、イラン情勢さえ落ち着けばトントンで売ることができるはずです(あくまで私の希望的観測ですが)。 そして売ったら「二度と買わない」と思っています。

それが今の私の正直な気持ちです。

次回は「『航路を守れ』——相場が荒れるたびに、この言葉に戻ってくる」です。

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