先日、祖母がリフォームの代金の見積もりをしてもらいました。その額はなんと一千万円。とても高額です。見た瞬間に私は「ぼったくりでは?」と思いましたが、祖母が言うにはその人は一級建築士の資格をもっているんだから、良くしてくれているはずだ、とのこと。
そんなもんか。とその時は私は納得しましたが、なんとなく、もやもや。
その正体はすぐに分かりました。「医者だってヤブがいるんだから、その建築士が良い人だとは限らない。資格は人格を保証するものじゃないよなぁ」
そう、祖母が納得した「資格」にはある罠が潜んでいるのです。
資格に潜む罠、「バイアス」
人間には、「権威を持つ人(専門資格や肩書きを持つ人)の意見や行動を、実際以上に正しい・優れていると感じてしまう傾向」があります。
これを社会心理学の用語で「権威バイアス(権威効果)」といいます。
たしかに、世の中の資格には簡単には取れないものが多くあります。1級建築士もそうですし、医師免許、税理士免許など、並外れた努力や才能がなければ合格できない試験をくぐり抜けて取得した価値ある資格たちです。しかし、それは「能力」を証明するものであって「性格の良さ」や「どんな相手にでもベストを尽くす誠実さ」や「優しさ」を証明するものではないのです。
家のリフォーム代金でいうと、一番費用のかかる水回りで100万~200万が相場だそうです。一千万円かかるリフォーム、どんなことをしてくれるのでしょうか?
もちろん、家の状態やどこまでリフォームしたいかなど、様々な条件があるので一概に「ぼったくり」とは言えないかもしれません。しかし「資格があるから、ぼったくられていないはずだ」という考え方は危険かもしれません。
あなたはどう思いますか?
今回も読んでくださってありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。
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