読書感想文「自作の小屋で暮らそう」

読書

今回は『自作の小屋で暮らそう』(著:高村友也)の読書感想記事です。


■ あらすじ

 著者が自作の小屋で暮らした様子を、そのためにどうしたかというアクションを含めてまとめられた本です。
 具体的な費用から法律をクリアするためにどうしたかまで、行動と数字までまとめられていました。

■ 手に取ったきっかけ

面白そうだと思ったから。
 私の現在の読書ラインナップは、自己啓発本をはじめ簡単な心理学の本や転職指南書、ビジネス書が多くを占めています。
 それらの本を読み進める中で、他のジャンルに触れたいなと思ったことがきっかけといえばきっかけですが、
いきなり「自作の小屋で暮らそう」なんてワイルドなタイトルが飛び込んできた。
面白そう!そんな極端な思考の人間が私です。

■ ズバリ面白かったか?

面白かったです!
 文章自体は読みやすく、内容も法律や不動産関係の話(土地を買って小屋を建てて維持する都合上、触れざるを得ない部分があるので)以外は難しい用語もなく、テレビでドキュメンタリーを見る感覚に近いまま読み終えられました。
 休日二日あれば読書に慣れていない人でも読み切るのは難しくないと思います。

■ 小屋に住みたくなったか?

なりませんでした!
 文明という強固な安定性に支えられた生活が大好きな私には「自作の小屋で暮らそう」なんて大それたことはできそうにもない。
 山を登るのは海に行くよりは好きですが、木々に囲まれ、動物に囲まれ、虫にも囲まれる。それが四六時中。
 想像もつかない世界でした。それは本書を読む前後で変わりありません。
 自分の感覚は文明ありきなんだな、と客観視できただけでも満足のいく読後感でした。

■ この本から何を得たか?

 そもそも自作の小屋に住む意味が私にはわかりません。これは著者への批判ではなく、純粋に私の考え方に依存する感想です。
 読んでる最中も著者の思考を理解した上で「もう少しお金をかければ便利に楽に暮らせるのに、どうしてここまでするんだろう」と疑問の渦でした。それが面白い。

 通常、人間は自分の価値観と相いれない価値観を知ると拒絶します。怒り出す人もいます。
 そんな自分と全く違う価値観を、面白く手に入れることができた。
 それだけで価値があるのです。

■ どんな人にオススメの本か?

結論、どんな人にでもおすすめできます。

 近年ではFIREなど、経済的自立をして仕事を辞める。その後自分が好きなように生きるといった生き方や方法論が注目されていますが、その中でも「自作の小屋で暮らそう」という意気込みのある方には手放しにおすすめできる本だと思います。

 どれだけ資金をかけずに小屋を作れるか、維持できるかという観点において、著者が実際に行った成功体験から失敗体験まで細かく記載されていて、その道を目指す方への指針になることでしょう。

 私のように「文明最高!」という考え方がメインになっている人が読んで得られる、ためになる知識はやはりそれほどでもないと思います。
ただ不動産や法律の知識、食費を限界まで削る方法などは汎用性があります。

 私は知ること自体が「良いこと」だと思うのです。
前述したように自分に合わない価値観を、ネガティブな感情を得ずに入手できるまたとない機会ですから、


「どんな人にもおすすめできる。」という結論で締めくくらせていただきます。


今回も記事を読んでいただいてありがとうございます。
また次回の記事でお会いしましょう。

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