英語学習を加速させる鍵は「英語圏のスキーマ」にあった?

今回の記事は「英語の勉強」に関するお話です。

 「英語の勉強したほうがいいかな」ふと思い立ちました。

 とりあえずTOEICのフレーズ本を買ってみたはいいものの、毎日1ページ、1単語と決めて勉強してもなかなか覚えられない。そんな私が”あること”に気づいたおかげで「いけるかも」と思った。そんな学習法のお話です。

 

スキーマのズレを修正する。

 「スキーマ」とは、人が経験や文化を通じて頭の中に形成している「知識の枠組み」や「思考のテンプレート」のことです。心理学や認知科学の分野で近年注目されている単語です。

 たとえば、日本語で「お疲れ様です」と言われたら、ビジネスシーンでのあいさつだとすぐに理解できますが、これは日本特有のスキーマによって成り立っています。

 英語にも同様に、英語圏で育った人々が当然のように共有している背景知識や文化的な前提があります。これを「英語圏のスキーマ」と呼びます。

なぜ英語圏のスキーマを取り入れると学習が進むのか?

1. 文脈の理解力が上がる

 たとえば “He’s a real Romeo.” という表現。

 単語だけを訳せば「彼は本物のロミオだ」となりますが、英語圏のスキーマでは「ロミオ」は『ロミオとジュリエット』に登場する情熱的な恋人の象徴。つまり「彼は女たらしだ」「ロマンチストだ」という含意が読み取れます。

 こうした表現は英語圏では当たり前でも、日本人にはピンとこないことが多い。でもスキーマを知っていれば、言外の意味を正しく理解できるようになります。

2. 自然な英語表現が使えるようになる

 英語では「I’m proud of you.」がよく使われますが、日本語では「誇りに思うよ」はやや重く聞こえるため使いづらいと感じる人も多いかもしれません。

 しかし、英語圏では親や友人、教師が子どもや仲間に日常的に使う、ポジティブな感情表現のひとつです。

 こうした文化的なスキーマを知っていれば、「こういう場面ではこの表現が自然なんだ」と納得しながら英語を身につけることができます。

3. 誤解を防げる

 たとえば英語の「assertive(自己主張が強い)」は、英語圏ではポジティブに使われることが多いのに対し、日本語での「自己主張」はややネガティブな印象を与える場合もあります。

「自己主張が弱い」と言われがちな日本人らしいスキーマの違いですね。

 このようにスキーマの違いを理解せずに訳すと、意図と異なる印象を与えてしまうリスクもあるのです。

どうやって英語圏のスキーマを学べばいいの?

  • 映画やドラマを字幕付きで観る
    ストーリーだけでなく、背景文化や価値観に注目してみましょう。
  • 英語で書かれたエッセイや記事を読む
    社会問題や日常の価値観が反映されている媒体(例:New York Times, TED, Mediumなど)はスキーマの宝庫です。
  • 英語ネイティブの会話に触れる
    YouTubeのVlog、Podcast、スピーチなどで、リアルな表現と文化に触れてみてください。

おわりに:英語は「翻訳」ではなく「文化ごとインストール」

 英語を単なる言語としてではなく、その背景にある価値観や常識ごと理解すること。それが英語圏のスキーマを取り入れるということです。

「郷に入りては郷に従え」英語を学ぶときは、英語のスキーマに従うのです。

 こうして私はいままでページをめくるだけだった勉強から、まずは1単語の語源や由来を調べてみることにしています。google検索で出てきた情報をつらつらと読むだけでも効果があります。言葉の成り立ちを知るだけで、記憶しやすくなります。

 言葉は文化の一部。スキーマを意識することで、英語はより「生きた言語」としてあなたの中に根付いていくはずです。私の学習もまだまだこれから。一緒に頑張っていきましょう。

ここまで読んでくださってありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。

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